2月3日の夜に 第7回いしかわ921研究会を行いました。これは、7月13日に開催された「大学病院と地域の連携」の第2弾と言うことで、参加者も81名来てくださいました。
今回は、事例を通して、医療・介護など各職種ができることを学びたいという目標に、なんと金沢大学病院内の宝ホールと言う素敵な場所を企画しました。病院の医師や看護師の方々にも参加をしていただけたらという狙いでした。
まずは、金沢赤十字病院のソーシャルワーカー小西英大氏に「金沢赤十字病院の退院支援の概要」として、話をしてもらいました。入院期間短縮に伴い、入院時から退院支援が始まること、そのためには病棟のスタッフも在宅の生活を視野に持つことが必要になってきていることを感じました。
次に大学病院から在宅に退院した事例を通して、連携の重要性と在宅での生活、そして、当事者であった家族さんの思いを聞くことができました。
今回の事例では、在宅の持つ力をとても感じることができました。「何もできなくてもそこにいてくれるだけでいいよ」という家族の思い、痛みどめの減量につながった心の安堵、トイレに行く基本的なことが遠慮なくできる満足感など、当たり前のことが病気を前にすると治療や不安が先になってしまうのかもしれません。
自分の担当した方は「家は一番いいけど、看護師さんがいる病院の安心感はないなあ」と言っていました。一人ひとりの思いや求めるものは違います。まずは、思いを聞いて、その思いにどれだけ近づけるか、そして思いは変わるものだということを再確認しました。 また、医療職でありながらも家族の立場になった時に苦悩したこと、感じたこと、願うことを実直にお話ししてくださり、その揺れ動く家族の気持ちを知ることができました。
また、退院した後の生活の様子や支援チームの動きの一部ではありますが、病院の方々に知っていただけたのではないかと思います。
これから、自分や家族の最期をどう送るか、どこで最期を迎えるのか、そして、思いはあきらめずに声に出してほしいと思います。《つなぐ、つなげる、つながる支援》が医療や在宅の垣根を越えて広がっていくことを望みます。
終了後のアンケートはこちら。第7回アンケート結果